Sunday, April 14, 2013

【次回読書会告知】5/7(火)トマージ・ディ・ランペデューサ『山猫』Il Gattopardo
トーマス・マン『ヴェニスに死す』Der Tod in Venedig


第三回の読書会参加者を募集しています


5月の本は 『山猫』ランペデューサ 『ヴェニスに死す』トーマス・マン です



 

没落する貴族や芸術家の姿を耽美的に映した映画監督ルキノ・ヴィスコンティ。彼によって映画化された『山猫』そして『ヴェニスに死す』は傑作として名高い名作です。今回の読書会では両作品の原作について語りましょう。


 両シチリア王国の宰相を代々務めた家系に生まれたジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサは自身の先祖にあたる公爵をモデルにして代表作『山猫』に没落する貴族を描き出しました。滅びゆく階級である貴族の姿に焦点を当てながらも19世紀イタリア社会の変遷を反映した『山猫』は深く読んでみたくなる一冊です。


 傑作『魔の山』で知られるドイツ文学を代表するトーマス・マンは『ヴェニスに死す』で、ヴェニスを訪れた作家アッシェンバッハが美少年に魅せられていく姿を短いながら濃厚に書き上げています。疫病の流行するヴェニスを舞台に美を求めるアッシェンバッハの物語には、耽美的なヴィスコンティの映画とはひとあじ違った印象もあります。


 ヴィスコンティによって銀幕に映された作品としてだけでなく、イタリア文学・ドイツ文学としてもそれぞれ楽しめるそれぞれの作品をみなさん様々な視点から読むことで新たな発見もあるのではないでしょうか。





著者について

 ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペドゥーサGiuseppe Tomasi di Lampedusa(1896‐1957)

イタリア・シチリア島の由緒ある公爵家に生まれる。第1次世界大戦ではヨーロッパ戦線で捕虜となり脱走。その後諸国を旅する生活を送りやがて結婚。妻はポーランド生まれの貴族にして精神分析学者。ダンテ、シェークスピア、スタンダール、プルーストなどに親しみ、晩年に生涯唯一の長編小説『山猫』を執筆。無署名で出版社に作品を持ち込み評判となる。しかし病床にあり57年死去。出版は死の翌年となった。

トーマス・マンThomas Mann(1985-1955)

 リューベクの豪商の家に生まれる。自身の一族の歴史長編『ブッデンブローク家の人々』で名声を得る。その後市民生活と 芸術との相克をテーマにした『トーニオ・クレーガー』『ヴェニスに死死す』などの芸術家小説や教養小説の傑作『魔の山』を発表し、1929年ノーベル文学賞を受賞。ナチスが政権を握ると国外へ亡命し、終戦後も国外からドイツの文化に対する自問を続けた。







日程 5月7日(火曜)17:00開始 


◆ 参加:条件なし。どなたでもご参加ください見学のみでもかまいません


◆◆参加申込は s15ab065☆seinan-gu.ac.jp ☆→@  へお願いします。レジュメ提出の方はデータを上記アドレスへ送付の上、当日コピーを会場にお持ちください。






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